往診歯科を始めた経由
港区にある内科併設の歯科で30年間にわたり地域の患者さまの往診を行って参りました。
ご高齢者や障害をお持ちの方を中心に、患者さまのご自宅や病院、老人ホームにお伺いし、往診をするという形で続けてきました。
そこで、2010年に現在の西成区で当院を開設するにあたり、今まで取り組んできた往診を診療のメインに据えようと考えるようになりました。
現在往診を行っているエリア

エリア: | 西成区、大正区、西区、港区、浪速区、住之江区を中心とした区域。 また、 当院の開設前から携わっている患者さまもまだまだ多く担当させていただいています。 |
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往診とは: | 歯科医院に通っていた患者さまが、障害やご高齢によりお体の不自由などが生じ通院できなくなった場合に、ご自宅や施設、病院までお伺いし、かかりつけ歯科医師として一生お口の中を診ていくという形で発展していくものだと考えています。 |
一般診療: | 午前中は外来の一般診療も行っており、現在も「関わっている患者さまが通院できないという時にご自宅や病院にお伺いする」ということが、基本的なパターンとなっています。 |
処置内容について
観血的処置 | 患者さまの状態によって歯科医院や専門に通えない条件はいくつもあります。 往診の場合でも、一般歯科で行っている治療は出来るようにし、患者さまのニーズに可能な限りお応えできるような体制を整えています。 例えば、抜歯や腫れている部位の切開など、観血的処置と言われる処置に関しても、必要に応じて往診の中で行っています。 |
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レントゲン | その際、患者さまの安全を考慮し、血圧やSPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)など、患者さまの健康状態を確認できる指標を随時モニタリングしながら実施したり、必要に応じてポータブルのレントゲンを用意して状況を把握したりしています。 |
「食支援」の取り組み | また、お食事を摂れない・飲み込みにくいといったお悩みをお持ちの方を支援する「食支援」も往診の中で重要になります。 |
嚥下内視鏡 | 食べられない・飲み込めないといった症状の原因をつかむため、嚥下内視鏡という鼻からカメラを入れて喉の状態を検査する機器も導入し、往診の中で検査を実施し、お食事を摂る訓練なども行っています。 |
往診を行う目的
歯医者に「往診に来てほしい」とご依頼されるということは、痛みがあったり噛めなかったりとお口の中で何らかの不都合があるためです。
1) | そのため、往診の第1の目的は、痛い・噛めないという一番大きな訴えに対応し、食事を摂れるようにすることだと考えています。 その上で、噛んで食事ができなくなっている理由を解消し、お口の中を正常な状態にすることが健康につながるのです。 |
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2) | 往診の第2の目的は、口腔ケアを行い、誤嚥性肺炎やお口の中の病気にならないよう、お口の中の状態を保っていくことだと考えています。 |
3) | 往診の第3の目的は、お食事が摂れない、飲み込みにくいといったことで悩んでいる方の食支援を行うことです。 |


往診用レントゲン
入れ歯の作製・調整について
保険適用 | 入れ歯に関しては、患者さまのニーズに合わせつつ、基本的には保険適用範囲内で良い入れ歯を作るようにしています。 |
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入れ歯を作るには原則的な工程がありますが、それに則って手を抜かずに作ることが良い入れ歯を作るために重要です。 入れ歯は今まで使っていたものが患者さまに馴染んでおり、必ずしも新しい入れ歯のほうが良いというわけではありません。 新しい入れ歯を作ってほしいというご希望をいただいた場合や、必要な場合は新しい入れ歯をお作りすることになりますが、失くしたなどの場合以外は、可能な限り修復や調整をし、現在の入れ歯でも噛めるようにする方向で行っています。 患者さまにも、現在使っている入れ歯をできる限り噛める状態に持っていきつつ、必要に応じて新しい入れ歯を作るという姿勢で行っていることをお話して進めています。 |
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フォロー | 入れ歯を入れても、なかなか慣れなかったり、噛めなかったりするという場合もあります。 そのような患者さまに関しては、義歯の使い方の訓練という形でフォローをおこなっております。 |
口腔ケア | お体の状態によっては、歯の根が残っている上に入れ歯をお作りする場合があります。 根が残っている部分に関しては歯磨きなどのケアをしなければ腫れてしまうこともありますので、口腔ケアを徹底しています。 |
お子様の虫歯治療や予防について
まずは慣れていただくことから始める
予防治療・虫歯 | 当院の周囲には、地域柄お子様が少ないのですが、お子様の虫歯の治療や予防なども承っています。 |
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痛みを少なく | 痛みがある場合、その痛みを解消することが医療機関としての任務の1つですし、患者さまの望みでもあるはずなので、治療を行っています。 |
歯磨きの大切さ | まずは歯磨きの指導によるケアから始め、歯医者に慣れていただくことから始めています。 |
お子様が泣かないように

泣かせないテクニック | 私自身は「虫歯の洪水」と言われた時期に歯科医師になったので、白衣を脱いでトレーナーでお子様の虫歯治療にあたった時期がありました。 |
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その経験も関連するかもしれませんが、お子様の治療に関しては、泣かせないということも1つのテクニックだと考えています。 |
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原則的には泣いてしまわないように配慮しています。 |
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配慮しているとはいえ、「泣いてしまったので治療ができない」というようなスタンスは取っておらず、患者さまの訴えに何らかの形で応えるような治療を初診に行っています。 |
虫歯・歯周病の予防
予防することの大切さ
予防歯科 | 歯科の2大疾患は、虫歯と歯周病(歯槽膿漏)です。 |
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虫歯は治療のために歯を削ることになりますが、削った歯は元には戻らないため別の材料で削った部分を補うしかありません。 |
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また、歯周病もある程度進行してしまうと歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまうため、支えを失って歯が抜けてしまい、取り戻すことができない状況になります。 |
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そのため、虫歯を作らず、歯周病を予防するということは、ある意味治療より優先するべきと考えられるほど重要なことです。 |
基本はブラッシングで予防
ブラッシングの大切さ | 虫歯や歯周病を予防するためには、日々ご自身で行っていただくブラッシングが基本になります。 |
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フッ素塗布 | フッ素塗布は虫歯予防に効果がある方法だと言われていますが、当院ではフッ素に頼らず、歯ブラシと食生活などの生活面に対する取り組みで予防する方法を追求しています。 |
治療前・治療中・治療後のブラッシング | 治療においても、治療の前提、治療効果を上げるため、治療を終えた状態を維持するため、一貫して治療前・治療中・治療後のブラッシングを行っています。 |
当院にご来院される患者さまの中には、あまり歯磨きの仕方を教えてもらったことがない方や、歯磨きの習慣がない方もいらっしゃいます。 |
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生活習慣や歯磨きについての知識、受けてきた教育も患者さまによって様々ですし、お口の中の状況も千差万別です。 |
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お口の中の健康維持で長寿 | 歯の痛みや食べられないといったことをきっかけにお口の中の健康を保つことに意識を持ち、そこから全身の健康や長生きにつながっていくという意識を持っていただきたいと私は考えています。 |
そして、意識を持った方が歯磨き指導を受けることで、一つでも二つでも生活の中に取り入れ、継続していただくことを目指しています。 |
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食生活で気を付けていただきたいこと
砂糖(さとう)に注意 | |
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虫歯や歯周病を予防する上では、日ごろの食事も大切になってきます。 |
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特に、砂糖の含まれるお菓子や飲み物を摂る頻度が虫歯の発生に大きく関わっているということは、様々な研究・調査から明らかになっています。 |
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そのため、甘いお菓子やジュースなどを控えることが虫歯予防に効果的と言われているのです。 |
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当院でも、お砂糖を控える甘味制限などを含め、私の長年の経験も反映しながら患者さまに食生活のアドバイスを行っています。 |
当院の治療における体制
感染しない・感染させない
徹底した感染対策 | 歯科治療において、当院では「スタンダード・プリコーション」という感染予防に関する治療体系を採用しています。 スタンダード・プリコーションとは、血液や体液、排泄物、皮膚や粘膜といった湿性生体物質を感染源となりうるものとして扱い、感染対策を行うということです。 具体的には、すべての器具を滅菌し、患者さまお一人おひとりの専用器具で治療を行うということを行っています。 また、ウイルス感染されている方に関しては専用に器具を分け、感染対策を徹底しています。 |
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滅菌消毒器
障害をお持ちの方なども受け入れる
当院では、ウイルス感染や障害をお持ちの方でも、基本的には受け入れています。
障害をお持ちの方に関しては専門の医療機関ではありませんので、高度な全身麻酔が必要な治療などは難しい場合もありますが、ご本人が落ち着いて治療を受けられる内容であれば治療を行います。
私は、病気を理由に患者さまの受け入れをお断りするといったことはしたくないと考えています。
スタンダード・プリコーションの体制を整えているのも、ウイルス感染のある患者さまでも受け入れられるようにするためです。

障害者のプライバシーためのトイレのカーテン
バリアフリーへの取り組み

当院では、車いすの患者さまも外来にお越しいただけるよう、院内のバリアフリー化にも力を入れています。
お手洗いは、車いすで入れるよう空間にゆとりを持たせ、手すりも完備しています。
また、診療室にも車いすのままお入りいただき、診療のいすに座っていただけるような構造にしています。
車いすの患者さまでも、安心してお越しいただけると考えています。
わたなべ往診歯科の基本情報
医院名 | わたなべ往診歯科 わたなべおうしんしか |
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創業年月日 | 2010年4月1日 |
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住所 | 〒557−0016 大阪府大阪市西成区花園北2丁目5−6 |
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電話 | ||||||||||||||||||||||||||||
アクセス | 四つ橋線花園町駅2番出口徒歩2分 南海高野線萩ノ茶屋駅出口徒歩2分 大阪環状線新今宮駅西出口A徒歩7分 御堂筋線動物園前9番出口徒歩9分 |
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診療時間 |
受付は午前9:00から、午後は16:30からになります。 |
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診療項目 | 保険診療/ 入れ歯・義歯/ 歯周病/ 口腔外科/ 訪問歯科/ 顎関節症/ ドライマウス/ 障害者治療 |
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施設規模 | 診療チェア数 2台 |
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先生の人数 | 常勤 男性一人 常勤 男性二人 女性6人 |
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施設情報 | バリアフリー |
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サービス | 院内処方 急患対応OK |